あかぎれの予防 - 院長ブログ

2023年12月22日医療について

体の表面は皮脂(ひし)という脂(あぶら)の膜でおおわれていて、肌を守っています。汗と同時に分泌される皮脂は、暖かい季節はよく分泌されますが、寒くなってくると分泌が低下し肌の潤いが足りなくなり乾燥してきます。体の末端にある手足の指先などは特に温度が低く、皮脂の分泌が少なくなるため他の部位に較べて乾燥が著明になります。

指の角張った隅の所は皮膚にかかる張力(引っ張られる力)が高いため、その場所からひび割れが起き始めます。これが「あかぎれ」です。

この逆になるようにしてあげれば予防になります。手指だけ春や夏に戻してあげればよいわけですね。具体的には、冷たい水を使った水仕事を避けること。人肌の温度のお湯で水仕事ができれば理想的ですね。

指が濡れたままにしておかないことも大切です。濡れていると水分が乾燥するときに気化熱が奪われて、体表温度がさがり皮脂の分泌が減ってしまいます。

手指を冷やさないために手袋の着用も大切ですが、さらにお勧めは家庭菜園などに使用するビニール手袋の着用です。肌から分泌されている皮脂が手袋内に保たれて、とても自然な保湿剤になり、肌がしっとりすること間違いありません。そのしっとりが「あかぎれ」の予防にとても役立ちます。

次回は治療についてお伝えします。