そのような患者さんの一部が紹介されて受診する「病院」 とは?

−病院勤務の医療関係者と我々開業医の患者層の違いについて−

 下に患者さんの受療状況を調べたWhiteらのPrimary careに関する古典的な研究を示します.成人1000人を1ヶ月追いかけてみると,その間に何らかの体調不良を訴える人が750人,しかしそのうち医療機関を訪れる人は250人に過ぎない.その他の人々は経過観察をするなり民間療法に頼るなど,いづれにせよ医療機関は訪れない.医療機関を訪れる人の中でも,入院を要する人は9人で,その中でも大学病院に紹介になる人は1人であるという結果です.私のような一般開業医(Primary care 医)が診ているのはこの図で示される中では,250人(水色のカラム)の部分に含まれる患者さんで,1人(赤のカラム)あるいは9人(紺色のカラム)として示されている大学病院や病院に勤務していえる医療関係者が診療している患者さんと異なった質であることが分かると思います.

 つまり病院の医療関係者は,同じ症状や病名の疾患であるとして
も,我々の診療では問題解決がなされなかったケースを見ていることが殆どであることが理解できると思われます.ここで我々が診ている患者とは軽症と言う意味もありますが,@医療機関を受診するのが初めてで,医師にとってその患者の問題が明確になっていない,A身体的な問題と精神的な問題の区別も明らかになっていない,B時間軸を利用しなければ診断が難しい病態につい情報がないなど,初診ならではの種々の困難性も含んでいるという意味もあります.