マンドリン11

楽しかった後輩たちの指導

2008年1月5日(土曜)午後6時30分から,名古屋にあるアートピアホールで,第44回の名古屋市立大学ギターマンドリンクラブの定期演奏会が行なわれました.先立って,彼らの指導の依頼を受け,今回初めての経験でしたが,ギターマンドリンクラブの指導をさせていただきました.
2007年12月吉日,僕は何と25年ぶりに?名古屋市立大学教養学部のキャンパスを訪れました.何か変わっているかなぁ〜って思ったのですが,同じ敷地内の南東の角に,人文社会学部の新しい建物が増えていた以外,何も変化なし?? (^^)のようでした
懐かしい教養学部のキャンパス.あの建物の一階で英会話の授業などを受けたのを覚えています ギターマンドリンクラブの部室の外観.窓には昔ながらの「ギタマン」の存在を示す文字が ^^)
恐る恐る部室を覗くと,そこはタイムスリップしたように25年前のままの通りでした.昔僕が写真を撮って部室に飾った名古屋で活躍中のマンドリニスト榊原喜三先生の写真,昭和54年に卒業生から送られた黒板,そして一生懸命練習に励む部員たち.30年ほど前の僕たちがそこにいたんです.
30年前に僕がマンドリン演奏姿勢の見本にってお願いして撮らせていただいた榊原喜三先生の写真.まだ飾ってありました(嬉しい) 昭和54年の卒業生から送られた黒板.そこには部費の締め切りと,定期演奏会までの残り日数が記されていました. 昔は70名ほどいた部員が今では24名に減ってしまいましたが,熱心に練習に励む後輩たちです.
一回目は12月8日.まずは彼らの演奏を聞きます.いきなり「どこを直したら良いですか?」って正指揮者の相羽君から尋ねられ,どぎまぎしてしまいました.具体的な悩みを聞いたところ,それに対する解決策を提案することができ,何回か演奏してもらいながら,一緒になって直して行きました.そのあとは,マンドリン系楽器の技術指導.こちらはお手のもの.右手のトレモロの弾き方,左手の運指に関する工夫などをを提案しながら皆で練習します.こんな形で第一回目は終了しました.

続いて年末も押し迫った12月29日,第二回目の指導です.前回工夫した箇所をもう一回聞きます.また副指揮者の坂部君の受け持ち曲について,スムーズな歌い方をテーマに演奏をしてもらいながら修正して行きます.実はスムーズな歌い方は,「僕の方が習いたいくらい」なので緊張しての取り組みでしたが,それなりの成果は上がったのではないでしょうか.1月5日の定期演奏会に向けて,直前に余り練習しすぎると,指が疲れたりして本番でかえって弾きにくくなってしまうことがあるので,練習に対して自己調整しながら取り組むよう最後にアドバイスして,指導を終えました.
さて2008年1月5日の本番についてです.とても心配だった僕は,リハーサルからズーと付き合うことにしました.リハでは主に各楽器間の音量のバランスをみます.技術的なことは十分に練習しつくされている筈です.今さら弾けないからと言って練習するように言っても,指が疲れるだけで,かえって本番で弾けないようにしてしまうだけです.幸いアートピアホールはとても音響効果の良いホールで,魔法のように素晴らしい音が響きます.
アートピアホールはとても音響効果の良いホールでした.リハーサルが終わった直後の風景です. 緊張をほぐすためか,誰かさんの楽譜にはこんなイラストが書かれていました(笑) 同じく楽屋のホワイトボードには,お互いを励ますメッセージが書かれていましたみんな仲が良いだなってつくづく実感しました
いよいよ本番です.曲目は
  • 荒野の七人      E.Bernstein
  • 森の逍遥       E.Alessios
  • ハンガリアの印象  R.Lombezzi
  • Natural         小粥崇史
  • 交響的間奏曲    G.Manente
  • 冬の樹 第二番    小林由直
  • 踊りと歌        R.Calace
  • 夏空の情景      鳳大樹
  • 序曲「アデリア」    A.Mozzi
第一ステージは副指揮者の坂部君のデビュー舞台です.彼は荒野の7人からハンガリアの印象までの3曲を担当.とってもきれいな曲ばかりで素晴らしい演奏でした!
Naturalから序曲「アデリア」までは正指揮者の相羽君が担当.こちらはかなり技術的に難しい曲が入ってきます.普段よりも,ちょっと緊張気味の相羽君でしたが,矢張り素晴らしい出来でした.また「歌と踊り」は,マンドリンはコンサートミストレスの小林さんの独奏とマンドリンオーケストラの伴奏と言う形で演奏されました.小林さんの独奏についてはギタマンの全体練習とは別の機会に個人的に指導も行なったのですが,練習の甲斐あってか小林さんの出来も出色でした.
副指揮者坂部君による第一ステージ 第二ステージの正指揮者 相羽君の指揮による「交響的間奏曲」です.画面をクリックしていただくと動画にリンクします 第三ステージ一曲目はコンサートミストレス小林さんの独奏による「歌と踊り」で始まりました.画面をクリックしていただくと動画にリンクします.
さて今回の指導経験を通して感じたことですが,今どきの学生さんは・・・・間違いなくみんな優秀で真面目です.本当に人間的に誠実で音楽に関しても真面目に取り組み,素晴らしい人たちでした.ニートが増えたり若者の礼儀が悪くなっていると言われたりしていますが,こと私が経験した今回の出来事では,まったくそんなことは感じませんでした.そしてみんなお互いを思いやり素晴らしい和を保ったギターマンドリンクラブの後輩たちでした.

偶然ですが,第44回の名古屋市立大学ギターマンドリンクラブの定期演奏会の翌日,「Make the country」と言う社会人ギターマンドリンクラブの演奏会が名東小劇場で行なわれました.前日に自分たちの定演を終えたばかりの名市大ギタマンの主力メンバーたちも,その合奏団の演奏会にも来ていました.私も知人からチケットをもらっていたので出かけました.そして彼らと合流して演奏会を拝聴しました.

すでに述べたように,合奏の指導に自信のない私は,どなたか素晴らしい指導者はいないものか思案していたのですが,「Make the country」の指導をしてみえる酒井国作先生をその日,直接拝見することができました.そしてその指導振りと指揮者としてのお姿を拝見して,今後の名古屋市立大学のギタマンの指導者として間違いのない人だと確信しました.

Make the countryの演奏会のあと,ロビーで見かけた酒井国作先生に名市大ギタマンのご指導をお願いできないかご相談したところ「僕でよければ」とおっしゃていただき,この件について当日名市大ギタマンの主要メンバーと相談をしました.また後日,次年度の正式者である坂部君らとも主要メンバーたちは相談してくれて,酒井先生にご指導をお願いすることになりました.そして1月19日に彼らと酒井先生は初めて面談し,両者ともとても有意義に話し合えたとのことでした.わたしはマンドリン系楽器の技術指導に特化することとなりました.
むすび
2007年12月に指導を依頼され,名市大ギタマンの後輩たちと再会した私は,彼らを指導する機会を得たことを光栄に思うと同時に,彼らの人柄に触れ自分たちの30年前を思い起こしました.少ない人数で必死に取り組む彼ら.涙が出るほど感激しましたし,一生懸命指導させてもらいました.そして1ヶ月経つか経たないかと言う2008年1月6日に酒井国作先生と出会い,彼らの総合指導をお願いできる幸運に見舞われたことは,運命を決して信じない私ですが,不思議なめぐり合わせに偶然のすごさを垣間見る機会となりました.これらからも後輩たちの頑張りにエールを送ると同時に,労を惜しまず応援し続けようと思っています.