小児脂肪肝への対応(2)

2003年7月28日

みなさま7月28日はお疲れ様でした.新城のサイトからの名郷先生の久々のご登場で嬉しかったですね.まとめを作りましたのでアップいたします.なお次回は8月25日(月)の予定です.

STEP 2 情報収集つづき

6月と7月に伊藤が検索を行う.さらに7月28日TV会議中に名郷先生(新城市民にて)と橋本先生(県立愛知病院にて)が独立してPubmedにて検索され,伊藤の検索とほぼ同じような結果が得られた.以後収集した論文のうち英語論文に限って採用するか否かabstractを見ながら皆で検討を行った.ちなみに3つそれ以外に候補論文が上がったが,英語以外の言語のため採用を見合わせた

文献(1) この論文は17例について経過を見たコホート研究なので採用

文献(2) これはPilot studyなので不採用

文献(3) これは観察期間?として85年から95年と言う数字が書いてあったので症例の経過を見た論文かと思ったら,その間に訪れた症例の受診時の状態をみた横断研究.不採用

論文(4) これはreviewだが,6月21日に検索したときに出てきたreviewと同じ著者なので新しい方のこちらを一度読んでみようということで採用

論文(5) この論文は75人を対象に6ヶ月は経過を見ている.介入もあるもあるので採用

論文(6) この論文も経過を追跡したコホート研究.採用

論文(7) この研究は一時点での小児脂肪肝の有病率を見た横断研究.時間の経過が検討されていないので不採用

2次媒体(Up to dateとNelson Pediatrics)には,直接には小児の脂肪肝についての記載なし

今回学んだこと

Abstractを眺めただけで,より質の高い論文を選択したいのだけれど,サーとabstractを眺めただけでは中々判断がつかない.そんなとき論文が時間軸を追っているかを見ると良い.時間軸とは対象について経過を追跡しているかと言うこと.

例えばRashid Mの文献(3)は一見症例収集に85年から95年の幅があるので症例の経過を見た論文かと思ったら,その期間に訪れた症例を調査したということの年代の記載のために85年から95年と言う表記がされていただけで,1例1例については時間軸を追っておらず,受診時の状態を見ただけの横断研究.また最後のTominaga Kの論文(7)は810人を対象に行った脂肪肝の有病率調査.時間軸を追ってない横断研究.

このような横断研究は有病率を見るのは十分だが,予後を検討することはできない.予後を見るにはコホート研究やケースコントロール研究が必要なので,時間軸を追っているかを一つの注目点としてabstractを眺めると良い.

小児脂肪肝への対応(3)へつづく